2010年夏旅、竜飛岬を目指せ! 〜 台風直撃の五能線 〜 ◆

よりによって楽しみにしていた五能線乗車の当日。
この日は、台風が東北を縦断した日です。
朝から怪しい雲行きと、ケータイの台風情報が欠かせません。
しかし、ここまで来たからには引き返す訳にはいきません。
せっかくリゾートしらかみ号の指定席も取った事ですし、台風に挑む旅になりました。

2010年8月13日(金)

新青森→鷹ノ巣 ◆
早朝の新青森、まだ新幹線開業前なので、工事中です。
昨夜降り立ったときは夜で新青森駅の全体が見えませんでしたが、朝になりようやくその全貌が見えました。
田舎に突如現れた巨大ステーション、そして開発中の駅前。
これから青森の基地として大きく成長するのでしょう。









新青森駅を特急つがるが通過します。
開業すると新青森も停車駅になるでしょう。



貨物列車が通過しました。



新青森より乗車します。
車両はオールロングシートの701系です。




難読駅前、撫牛子に停車しました。
北国らしい風景が続きます。



鷹ノ巣に到着です。
この駅は規模は小さいものの優等列車が停車する駅で、秋田内陸縦貫鉄道の乗換駅です。
ちょうど秋田内陸縦貫鉄道の車両が停車していました。
また太鼓の町としてPRしているようで、ホームには大太鼓が展示してあります。







JRに隣接する秋田内陸縦貫鉄道の駅舎です。





この編成は鉄道ファンにとっては写真に納めたい1枚かもしれません。




撮影中、運良く寝台特急あけぼのが入線してきました。
前夜に上野を出て、もうあと一歩で終点青森に着きます。
新幹線が開業すると一気に需要は減るでしょう。今後の動向に注目です。




寝台特急あけぼのが発車する動画です。
機関車独特の甲高い警笛が、いかにも寝台特急という感じがします。



鷹ノ巣→東能代→能代 ◆
鷹ノ巣を出て、東能代から五能線に入ります。
東能代では乗り換えの為下車します。
奥羽本線の駅ですが小さな町の駅でした。




東能代〜能代間は1駅だけの区間運転を行っている路線で、頻繁に列車が走ります。
推測ですが、奥羽本線ヒ東能代駅から市の中心地の能代駅へのアクセスを良くする為に運転されているのだと思います。
担当はキハ40+キハ47です。



東能代の構内に小さな転車台がありました。



能代に到着です。
この駅で後続のリゾートしらかみを待ちます。
待っている間にホームを撮影しました。
ねぶたとバスケットの町がこの駅のPRのようです。






能代→ウェスパ椿山→不老不死温泉 ◆
リゾートしらかみが入線です。
今回乗車するのは青池編成、車両はキハ40の改造車です。



ここらで、台風が急接近です。
おそらく頭上を通過している頃だと思われます。
大雨と突然の突風で列車が走行不能になり、しばらくこの場所に停車しました。
その後、列車は徐行と停車を繰り返しながら台風の中を突き進みます。
窓ガラスには激しく打ちつける雨と、たれてくるしずくがにじんで景色がよく見えません。
本来は美しい日本海も、荒れ狂う厳しい姿でした。
列車で隣の席に座られた女性と少しお話をしました。
女性は十二湖駅で下車されるとのことでした。
十二湖は本来はコバルトブルーのきれいな湖ですが、この雨。
そして雨の中の山歩きとなると、いったいどうなるのやらと困ってられました。




なんとか列車は目的、ウェスパ椿山に到着です。
幸い到着時には雨は小降りで、その隙に不老不死温泉行きの送迎バスに乗車します。




不老不死温泉に到着ですが、台風直撃の豪雨です。
とりあえず温泉に入りましたが、楽しみにしていた露天風呂は水没のため使用禁止。
露天風呂に行く途中に小さな水路があるのですが、轟々と流れる濁流と化していました。



不老不死温泉→ウェスパ椿山 ◆
さて、こんな状態では帰りの列車が心配です。
よりによってこの日は能代泊でホテルを手配しています。
万一、線路支障で列車が運休すれば、ホテルまで帰りつけないだけでなく大阪まで帰れない可能性もあります。
しかたなく、この後予定していた千畳敷駅と驫木駅訪問はキャンセルし、能代に戻ります。
まずはウェスパ椿山まで戻り、駅を撮影します。









雨が小降りになり、遠くの空が明るくなった頃に能代方面に向かう列車が入線しました。
途中、遠くが明るいので昼間の黄昏空のような状態になり、神秘的な写真が撮れました。





ウェスパ椿山→あきた白神→東能代 ◆
千畳敷、驫木行きを取りやめた為、空いた時間にウェスパ椿山から能代までの間で一駅下車してみました。
来る時に気になっていた、あきた白神駅に到着です。
この駅の特徴は、斜めから見ると読めるポールの文字で駅名が記されています。
また、待合室が貨車か緩急車の改造のような形状をしています。






駅舎はあきた白神中央管理センターと一緒になっており、有人改札です。
また駅と向かいの施設「八森いさりび温泉ハタハタ館」とが、専用の跨線橋で結ばれています。





駅ノートがあると思っていましたが駅舎内には見当たらず、列車を待っている間、自分のイラストノートにお絵描きをしました。



列車の到着時刻の前に、駅係りの方が「列車が運休になりバス代行になりました。」と連絡を頂きました。
来る時に乗車したリゾートしらかみの1本後の列車が、台風のため運休になったようです。
この列車が本来は深浦で折り返し、この駅に到着する予定だったようです。
バスの発着場所は、ハタハタ館前。代行バスを待っている間、名物のはたはた焼き?をいただきます。



ようやく代行バスが到着です。
しかし来たのは大きな観光バス、そして道に慣れていない運転手さんでした。
案の定、一駅一駅回るのに道に迷いながら、バスの入れない細い道に迷い込んでバックしたりと大変です。
手元の地図では分からず、地元の乗客に道を聞きながらの運転で能代到着がかなり遅れました。
でも、こういうのも旅も「どうなるんだろう?」とわくわくして楽しかったです。



結局、能代に到着したのは夕方。
その頃には雨も止み、ホテルの一室で旅の疲れを癒しました。
ホテルのテレビで台風情報を見ると男鹿半島あたりから十和田の方に台風が抜けたと報じています。
これで台風は一安心です。

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