冬の飯田線、氷の小海線、雪の大糸線 【1】飯田線のローカル駅を訪問 ◆

まず旅初日は、飯田線を巡ります。
飯田線には見所がたくさんあるのですが、今回はローカル駅の田本、小和田、大嵐駅で下車します。
下車後は飯田線を抜け下諏訪で宿泊する、飯田線一色の一日です。

2011年1月8日(土)

大阪→京都→米原→大垣→豊橋 ◆
最寄り駅より始発の列車に乗車し、大阪駅に到着です。
ここ、大阪駅より今回の旅が始まります。
まずは、東海道線を豊橋まで進み、飯田線を目指します。

寒い冬の旅ですが、大阪は快晴の穏やかな天気です。
この分だと長野辺りまで雪はないかな?と思っていましたが、途中、滋賀県で早くも雪が積もっていました。



名古屋を越えて、熱田に着きました。
熱田といえば、名物の吊り踏切です。
ちょっとシャッターが早かったですが、なんとか撮影できました
一度下車して改めて撮影したいです。



豊橋→船町 ◆
豊橋で飯田線に乗車します。
まずは一駅先の船待ちで下車して、以前から気になっていた貨物ヤード跡、豊橋オフレールステーションを訪問します。

船町駅ですが、東海道線と飯田線が併走している区間にある駅で、駅は飯田線だけにあります。
名鉄も乗り入れている路線ですが、停車するのは飯田線の一部の列車だけです。




駅舎は簡単なものです。
駅前には、ヤードへと続く廃線の踏切があります。




飯田線の列車119系が駅舎の上を通過します。



豊橋方面から伸びる貨物線跡。



踏切の横に構内の信号を切り替えるスイッチが放置してあります。
もちろん押しても反応しません。



貨物線は使っていませんが敷地は今もコンテナヤードとして使っています。





転轍機も放置してあります。
ポイント部分が草に埋もれていますが、かろうじて動きます。



名鉄の車両がやってきました。





草に覆われたレバー式の転轍機が印象的です。



レバー式。
状態はいいのですが、ポイントに何かが引っかかって思うように動きません。



通称ダルマポイント。
レバーに重量挙げのような重りがついていて、この自重でポイントをロックします。
付け根部分が壊れていました。



このダルマはいい状態で、操作することができました。
ただ線路は草で覆われているので、最後まで切り替わりませんが。




そろそろ旅に戻ります。
後続の列車で豊川に向かいます。



船町→豊川 ◆
趣旨を変えて、今度は豊川で下車し、豊川稲荷に初詣をします。
前の週(1/1)には四国で初詣をしたのですが、お参りは何度してもいい事でしょう。

豊川には特急伊那路やムーンライトながらに使われる車両373系が団体臨時でホームに停車しています。



駅前から豊川稲荷の参道を歩きます。




門に近づくにつれ人が多くなります。
門の前には「いなほ」のいなり寿司屋さんがあります。
ここのお稲荷さんは、結構おいしいのでいつもお土産に買っていきます。
今回もここで昼のお弁当にと、いなり寿司を購入しました。





豊川→田本 ◆
初詣を済ませた後は、この日のメインともいえる、ローカル駅めぐりを楽しみます。
飯田線は豊川や中部天竜までは列車はあるものの、その先の区間は一気に列車の本数が減ります。
しかも、通しで乗車しても、豊橋から茅野まで6時間ほどかかります。
そのため、ローカル駅めぐりは限られた駅でしぁ下車することができません。
まずは、田本で下車します。

その前に、鬼の顔をした東栄駅を通過します。



田本駅に到着です。まさに何もないローカル駅です。
駅からはトンネルの上を登り、山に通じる獣道があるだけの駅です。








これが出口です。



トンネルの上からホームの全景を撮影しました。
断崖絶壁に張り付いたようなホームです。



駅前の獣道は、この先どんどん山の中に入っていきます。
列車の都合もあり、ある程度で引き返しました。




駅ノートがありますので、描かせて頂きました。
「右のキャラが、いまいち萌えない理由を3つあげなさい」という神戸新聞社のバイト募集の告知のキャラをイメージして描きました。
まぁ、私のイラストの場合、萌えを感じる前に撃沈ですが。
田本駅には何の関係もありませんが、楽しく描かせていただきました。



駅ノート絵師の木葉きろはさんが訪問されていましたので、私のイラストとツーショットです。
こっちのほうがよっぽど萌えを感じます。



この駅では私の他に、もう一人下車された方がおられました。
後にサイトにリンクをさせていただいているB高さまでした。
B高さまは、この駅で下車後ひとつ手前の温田駅まで歩かれるとの事でした。
駅間を徒歩で巡る楽しみ方もあるのですね。

田本→小和田 ◆
田本を後にし、豊橋方面に少し戻り小和田駅に向かいます。
小和田は飯田線屈指のローカル駅で、田本駅同様、駅付近に人は住んでいません。
駅舎は木造でとても趣のある古さで、鉄道ファン以外でも、探検気分で一度は下車してみたいと思う駅です。



以前は2面あったホームですが、1面は廃止され線路がはがされています。



小和田駅の駅舎です。
木造の古い駅舎で趣があります。
ホーム側の扉がないので気密性がなくとても寒いです。



駅の入り口です。すごく趣があります。



駅舎の裏手です。
すぐ裏は斜面で駅舎が崩壊しないように、補強してありました。



駅の下には民家の屋根が見えますが、すでに廃墟です。



小和田駅は駅名が雅子様のの旧姓「小和田」と同じ漢字であることで「恋成就駅」となっています。
駅を少し降りると「愛」と書かれたベンチが設置してあります。 知らない人もいると思いますが、このベンチ、後ろに止め金があってはずすと二つに分離します。
愛が引き裂かれたカップル用でしょうか。



小和田駅前の廃屋です。
小和田駅は周辺に人が住んでいる民家はなく、かなり歩いたところに集落があります。
また車では行くことのできない場所で、途中橋が崩壊していたりと危険な箇所もあるようです。
そこまで探検する気もなかったのと、寒いのと、冬の日没が早いので、駅に戻りました。



小和田駅の駅ノートは訪問する度に楽しみにしています。
今回も描かせて頂きました。キャラはオリジナルです。



夢中で描いていると、どっぷりと日が暮れました。
駅舎以外には照明はなく、とても不気味な闇です。



小和田→大嵐 ◆
日没を迎えましたがローカル駅めぐりはまだ終わりません。
終電間際のぎりぎりまで楽しみたいと思います。
それが私の旅です。

小和田駅のひとつ豊橋に戻ったところにある大嵐駅に向かいます。
難読駅名で「大嵐」とかいて「おおぞれ」と読みます。
またかつて「日本一のミニ村」で話題になった富山村も、この駅から1kmほどの場所が中心地となります。
ちなみに富山村は2005年に豊根村に編入されて事実上はありません。
今回は時間の都合で駅前を散策する程度となりました。



駅を出るとすぐにトンネルに入ります。
駅は島式のホームで、ポイントはトンネルの中にあります。



駅前に民家はないのですが、駅舎は立派なコンクリート製です。



駅舎の中です。 温もりを感じる照明ですが、季節は冬。
締め切ると幾分寒さはましですが、やっぱり寒いです。
駅には駅ノートが設置してあります。




描かせていただきました。
すごく寒かったのと風が強かったので、イメージして描きました。



大嵐→天竜峡→下諏訪 ◆
大嵐駅を後にし、宿泊地の下諏訪に向かいます。
大嵐駅から乗車した列車は、私一人だけでした。



下諏訪には22:53に到着しました。
路面は雪が昼間に解け、それが夜に凍りつき、ツルツルです。
なれない悪路に足をとられながら宿泊地に到着。
翌朝は7時から旅を再開し小海線を旅します。


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