飛騨路と伊勢路をめぐる旅 【4】 池の浦シーサイドと夜の京都 ◆

2011年7月31日(日)

池の浦シーサイド ◆

池の浦シーサイドに着きました。
牟岐線の田井ノ浜のような駅で、海水浴シーズンだけ臨時停車するのかなと思っていましたが、降り立ったのは私一人でした。




駅の時刻表です。
何も書かれていない看板の上に、今シーズンの停車する列車の書かれた紙が貼ってあるだけ。
いかにも臨時駅という感じです。



ホームにはベンチどころか、真夏の太陽をさえぎる屋根すらない簡易的なものです。






駅から外に出ます。
駅前には民家が2軒と二見浦の年間行について書かれた看板だけ。
そしてホームの裏はどこまでも遠浅の海が広がっています。




海水浴どころか、泳ぐことすらできません。
しかも、底はヘドロが堆積しておりかなり汚かったです。
厳島神社のある、宮島の鳥居が干上がったときのような海底です。
これでは誰も下車しないわ・・・
Googleマップでは、駅前は浜になっていて海はその奥という表記になっています。



奇妙な形の蟹がいました。
歴史の教科書でみた平家蟹のような形です。
モズクガニの小さいのでしょうか。



遠浅の海岸の奥に防波堤があり、その先が本格的に海になっているのでしょう。
夏の青空の下、伊勢志摩の海の眺めは最高です。
また駅から少しのところに釣り場案内の小屋があり、その先の山の上には「旅荘 海の蝶」があります。



駅に戻ると、ちょうど快速みえが通過しました。



とにかく暑さでやられそうだったので、急遽1本早い逆方向の列車で松下駅まで避難します。
お待ちかねのキハ11です。



池の浦シーサイド(列車番号不明) → 松下 ◆

松下で下車します。



1面1線の小さな駅ですが、屋根とベンチがある分、池の浦シーサイドと比べて幾分ましです。
駅を撮影した後、ベンチに座り、駅前に広がる田畑をボーっと眺めているうちに、鳥羽行きの列車が到着しました。




松下(列車番号不明) → 鳥羽(936C) → 伊勢市 ◆

もう一度、池の浦シーサイドを通り過ぎ、鳥羽に向かいます。
通過するところを、最後尾から動画で撮影してみました。


先ほど紹介した山の上の「旅荘 海の蝶」が見えます。
しばらく行くと、近鉄と併走する区間に入ります。
線路の脇がすぐに海のこの景色は、近鉄の伊勢志摩を紹介するパンフレットでもおなじみです。



鳥羽駅に着きました。
が、駅舎の上にあるおみやげ物屋をちらっと覗いたとたん、客引きに捕まりなかなか離してもらえません。
買う意思がないのが伝わると、手のひらを返したような客扱い。最悪です。
おかげで鳥羽駅での駅撮影は次回になってしまいました。
皆さん、気をつけてください。



鳥羽から折り返しの列車で、今度は伊勢市まで戻ります。
再び、池の浦シーサイド付近を撮影します。
伊勢志摩らしい遠浅の穏やかな海岸に癒されます。



伊勢市に着きました。
おなかが減ったのでコンビニを探し、駅の外に出ます。




駅前には大きな灯篭があり、お伊勢参りの参拝客を迎えます。
ちなみに昔の人は歩いて伊勢参りをしたのですが、歩いてだと東京からは片道15日程度かかるそうです。



そして伊勢名物といえば赤福。
そして必ず目にするのが、この赤福ベンチ。
近鉄の伊勢中川駅では、美しい遠近法のように赤福ベンチが並んでいます。



伊勢市(938D) → 亀山(257D) → 柘植 ◆

伊勢市から亀山は、のどかな伊勢平野の田園風景を走ります。
途中、松阪や津など大きな市を超えますが、それ以外はとてものどかです。




松阪に停車しました。



続いて三重県の県庁所在地で、日本一短い駅名の「津」に停車です。

ところで津駅のJRの駅看板ですが、何かに見えませんか?



すこし引いたところから目を細めてみると・・・





に、見えるのは私だけでしょうか?
さて、「?」で少し停車した後は、亀山で乗り換え関西線を柘植までやってきました。
関西線はその昔SL時代の頃は、港町(現、JR難波)と名古屋を結ぶ優等列車も設定されており、主要な幹線でした。
今や国道1号線と近鉄に負けてしまい、すっかり取り残されてしまったJR関西線。
車両もキハ120の1両(多くて2両)が、SL時代の面影を残す8両は止まりそうな長いホームにぽつりととまります。

柘植(つげ)駅もその頃から存在する駅で、どことなく面影を残しています。
また草津線の分岐の駅でもあります。



草津線は電化されているので、普通に113系がやってきます。
おもしろいのは関西でも少なくなってきた原色の113系、そして原色の117系といった、現役を引退したご老体がやってきます。



柘植(5379M) → 貴生川(列車番号不明) → 甲南 ◆

柘植からは草津線経由で大阪に戻ります。
草津線は仕事でも乗る機会があるので、今回は駅スタンプを目当てに下車します。
まず、貴生川駅に行きました。
信楽高原鉄道と、黄色一色の近江鉄道の乗換駅です。




JRの駅舎と比べ、簡素な近江鉄道の駅舎とホーム。





貴生川駅の駅員さんに草津線の駅スタンプを押せる駅を聞いたところ、隣の甲南駅にスタンプが設置してあると教えてくださいました。
さらにご丁寧に駅員がいるかどうか、わざわざ電話までかけて確認してくださいました。
ありがとうございます。
ということで、駅スタンプを押すために柘植方面に戻ります。



甲南駅に到着です。
過ぎ行く113系を撮影すると、スピード感のある写真が撮れました。




日が傾き、夕陽に哀愁が漂います。




甲南駅も柘植駅同様、小さいこじんまりとした佇まいの駅です。
目を引くのは忍者の里の看板です。
そうここは、伊賀忍者と並び、甲賀忍者で有名な町です。
甲賀忍者で実在した人はあまり知りません。
でもアニメやゲームの世界では、忍者ハットリ君のケムマキや、魔法先生ネギまの楓や、サムスピのガルフォードが甲賀忍者です。




それそれ草津から京都方面に向かいます。
やってきたのは、113系西日本更新色、通称カフェオレ。
そして運良く、さっきの貴生川駅で113系のグリーン塗装とすれ違いました。



甲南(5381M) → 草津(3523M) → 京都(列車番号不明) → 大阪 ◆

日もすっかり落ち、草津駅で琵琶湖線に乗り換え京都に向かいました。
大津あたりで、おなかの減っていることに気づき、京都で晩ご飯を食べることにしました。
京都駅にはよく来ますが、夜の京都駅をしっかりと撮影したのは今回が初めてかもしれません。
ガラス張りの高い天井から見える夜空は、なんとなく寂しい感じがします。




京都駅の駅舎の隙間から京都タワーが見えます。





駅前にそびえ立つ京都タワーです。
ライトアップされとてもきれいです。



駅前でなにやら音楽が聞こえます。
気になったのでそちらに行ってみると・・・
音楽にあわせて、ライトアップされた噴水から水が噴き出す仕組みになっています。
しばしその華麗なパフォーマンスに見入ってしまいました。











一段と高い噴水が吹き上がり、水しぶきが霧状に落ちてきます。
それを最後に噴水のパフォーマンスはフィナーレです。
噴水が終わるとまた闇夜に、ひときわ明るく京都タワーが見えます。



京都で有名なラーメンをこの日の晩御飯にしようと思ったのはさっきの列車の中です。
京都の「新福彩館」。
見ての通り真っ黒なラーメンですが、これが意外とあっさりしていておいしいのです!



メニュー表です。



店内はややごちゃごちゃしていますが、味はかなりいけます。
ちなみにこのお店の真横には、同じくラーメン屋の第一旭の本店があります。
どちらもおいしいです!



新福彩館の場所等は検索すると出てきますが、京都駅から5分ほどで行けます。
この後、大阪まで新快速で進み帰宅しました。
前半は高山線のキハ48を見たのがかなり前のような気もします。
トラブルがあり高山線から離脱した後の2日目の三重県の旅も、予想以上に楽しい旅になりました。
旅にはトラブルはつき物、それをいかにチャンスに変えるかは旅人次第です。

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