直前の豪雨災害、2011年東北旅行 【3】 花輪線、五能線を楽しむ ◆

青山駅を出発し、花輪線を進みます。
花輪線は奥羽山脈の北、八幡平を進み、十和田南を経由し、やがて大舘に抜ける路線です。
その景色はとてもきれいで、また温泉駅もあり、安い入浴料で温泉が楽しめます。
旅は花輪線を抜けて、五能線に入ります。
鉄道旅行記の「2010年夏旅、竜飛岬を目指せ!」でも、この五能線を旅しましたが、台風の直撃で惨敗でした。
今回はそのリベンジで、五能線を回ります。

2011年8月13日(土)

青山(1925D) → 松尾八幡平(1925D) → 十和田南(1925D) → 大滝温泉 ◆
花輪線を進み大滝温泉を目指します。
途中、松尾八幡平駅で対向列車との交換で、少し停車しました。



朝日を背に受けるキハ111の勇姿。





松尾八幡平を出ると「あかさかた」に停車します。
ひらがな表記だと意味が分かりませんが、何のことはありません、漢字で「赤坂田」です。



十和田南に到着です。
列車はここでスイッチバックします。
そのため、十和田南では少しの時間停車します。




十和田南駅ですが、元々はこの駅から青森県の三沢駅までを結ぶ計画があったようです。
この駅から少し先までは線路が敷かれ、その先は鉄道用地が続いています。
もしもこの線が完成していたら、もっと面白い鉄道旅行が計画できたかも知れませんね。



大滝温泉 ◆
大滝温泉駅に着きました。
ここで下車し、大滝温泉トムトムの湯に向かいます。
前日に鳴子温泉に入りましたが、洗い場がなく身体を洗えず、気持ち悪かったのですが、ここでさっぱりしたいと思います。

駅自体は小さな無人駅で、ひっそりと佇んでいます。







駅から徒歩10分ほどで、大滝温泉トムトムの湯に着きます。
大きな温泉施設で、温泉のほかに温水プールも併設されています。
泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩塩化物泉のすこし滑らかな感じのお湯です。
お風呂上りもさっぱりします。
ちゃんとした温泉施設ですが、これで入浴料はたった200円というから驚きです。
8時半ごろだったのですが、数人の客がお風呂を楽しんでいました。




さっぱりした身体で意気揚々駅まで引き返してきました。
駅前は大きな桜の木があり、このアングルで桜の時期に撮影してみたいです。



大滝温泉(1927D) → 大館(1646M) → 東能代(321D) → あきた白神 ◆
大滝温泉を出て、ほどなくして大館に到着です。
大館からは東能代まで行き、そこからこの日の行程の楽しみ、五能線に入ります。
リゾートしらかみに乗車するのですが、それでは面白くないので1本早い列車であきた白神に向かいます。



大館駅のホームにはハチ公神社があります。
ご利益はよく分かりせんが。




東能代から五能線に入り大館駅に停車しました。
バスケットの駅で、ホームにはバスケットゴールがあります。
リゾートしらかみが停車すると、バスケットボールをゴールに入れるミニゲームがあります。



しばらく田園風景が続き、それを抜けると海に出ます。
ここから五能線は海沿いを走ります。




あきた白神駅に到着しました。
この駅は駅の反対側の、観光物産・温泉施設の「八森いさりび温泉 ハタハタ館」と跨線橋でつながっています。



ここまで乗車してきた、2両編成のキハ40です。



ホームとユーラシアトランク。
夏旅のワンシーンを演出してみました。



おいしそうなお土産や食べ物がたくさんあります。



中でお勧めの一品がコレ、「しょっつるパスタ」。
魚介類のいい味が出ている、焼きそばのようなパスタです。
間違いなく、おいしいです。



定番ですが、はたはたの干物。
魚らしい癖のある味ですが、お酒のお供には最高です。



あきた白神(8523D) → 千畳敷 ◆
ここから、快速リゾートしらかみ3号に乗車します。
リゾートしらかみは、五能線を走る観光列車で、「青池編成」「ぶな編成」「くまげら編成」の3種類があります。
中でも「青池編成」は2010年11月に新車両のハイブリット車、HB-E300系が投入されています。
今回は「ぶな編成」キハ48(の改造)に乗車することになりました。



車内にはいろんな仕掛が施されています。
まず天井ですが、トンネルに入るとこのようにイルミネーションが浮きでてきます。



席につき、外に広がる日本海を見ながら、ハタハタ館で買ったお土産を楽しみます。
切り立った岩がむき出しになった海岸を見ていると、決して穏やかは風景には見えません。
この日はまだ波がやさしいのですが、冬場や天気が悪い日はおおしけになり荒れ狂う波に削られて、このような姿になったのでしょう。






ウェスパ椿山駅に停車しました。
不老不死温泉へはこの駅から無料の送迎バスで行くことが出来ます。
前回ここを旅した時は、台風の直撃にあい不老不死温泉の露天風呂が入れませんでした。
またいつか、この温泉にも入りに来るよ。
今回はここは通過し、千畳敷に向かいます。

さて、リゾートしらかみがホームに停車すると、駅は歓迎ムードになります。
静態保存されているSL、620形蒸気機関車78653号が、蒸気を上げて歓迎してくれます。




ウェスパ椿山を過ぎるとすばらく林の中を走り抜け、海に出ます。
そして再び、切り立った岩肌の海岸を進みます。








千畳敷(徒歩) → 千畳敷海岸(徒歩) → 千畳敷 ◆
あきた白神より、リゾートしらかみで約1時間半、列車は千畳敷駅に着きました。
1面1線の小さなホームで、流木を利用した椅子と小さな屋根があるだけの、簡単なホームです。
駅前には千畳敷海岸が広がります。
リゾートしらかみは、この駅で15分ほど停車します。
乗客はその間、千畳敷海岸を散策することができ、発車時刻の3分前には警笛を鳴らして発車を知らせてくれます。

私たちはこの駅で下車し、リゾートしらかみを見送り思う存分千畳敷を楽しみます。



リゾートしらかみの中間車。
キハ40の顔をそのまま残していますが、すす汚れで真っ黒になっています。
長い間この編成で走っている為、キハ40単独で運用されたことがないのでしょう。



ぶな編成の側面にあるロゴマーク。
そして、リゾートしらかみの最後尾を撮影しました。



ホームや列車の撮影をさっさと済ませて、千畳敷海岸に向かいます。
とても広い海岸で、波の力で浸食されたぎざぎざの岩肌の海岸が続きます。
同じような海岸は、宮崎県の日南海岸で見たことがあります。
「鬼の洗濯板」と呼ばれ、こちらも波による侵食で、このような景色になったようです。





写真のとおりの場所で、かなり楽しめました。

◆ ご参考までに ◆
岩肌はかなりざらざらしています。
足をけがしたりするので、磯遊びをされる方はビーチサンダルを持参してください。
私も岩で擦って少し怪我をしました・・・

干潮の時に来ると、カニや魚など水辺の生き物がくぼみに取り残されています。
魚釣りは出来ませんが、簡単なカニ釣りはできます。
細いひもとおもりに、裂きイカとかお弁当の残りなんかを結んで、岩肌のくぼみに入れてやるとカニが釣れます。
大人でも子供さんは退屈しないと思います。

写真のとおり、岩のくぼみが突然深くなっているところがたくさんあります。
波も突然にどばっと被ります。その威力は大人でもよろめきます。
隙間に落ちたり、波にさらわれると、まず、ただでは済みません。
気をつけてください。







千畳敷海岸はおもいのほか楽しい場所でした。
事前知識なく訪問したので、今度はビーチサンダル持参で遊びに行きたいです。
ところで今回訪問したのは真夏でしたが、冬場はどんな景色なんでしょう。
暴風のような雪に荒れ狂う日本海の激しい波の打ちつける千畳敷は、厳しい姿のような気がします。
夏の訪問もいいですが、冬場の訪問もきっと違った景色で楽しいかもしれません。

さて、この後は、五能線の驫木駅と木造駅を訪問し、新青森に向かいます。


鉄道旅行記トップに戻る 前に戻る 次へ進む