近江鉄道の古駅舎と、京阪けいおん電車 【3】 京津線と琵琶湖クルーズ ◆ |
2011年9月24日(土) 京阪山科 → 大谷 ◆ 京阪山科駅の改札をくぐりホームに入りました。 先ほどの近江鉄道とは違い乗客がたくさんいて、列車も4両、そして複線と、滋賀県と京都府を結ぶ基幹路線という感じです。 この路線の面白いところは、とんでもない山越え路線という事です。 京阪京津線ですが、元々京都側の起点、三条京阪駅より路面を走り逢坂山を越え、滋賀県の琵琶湖のほとり浜大津まで結ぶ路線でした。 ところが、三条京阪駅より御陵(みささぎ)駅が京都市営地下鉄の一部になり地下にもぐりました。 そのため、残された御陵から浜大津までが京阪京津線(大津線)となっています。 車両は4両の京阪の車両が京都市営地下鉄と乗り入れして走っています。 地下鉄を走る車両が、60パーミルを越える山越えに挑み、そして途中路面区間もあり、見所はたくさんあります。 また、4両編成の列車が路面を走るのは、全国でここだけです。 今回乗車するのは800系。 白と水色の本体に黄色いラインの塗装です。 山越えの入口、追分-大谷間を進みます。 この間は国道1号線と併走します。 大谷 ◆ 大谷駅に着きました。 1号線と斜面にはさまれた非常に狭い場所にホームがあります。 しかも、このホーム、かなりの勾配の上にあります。 調べると30パーミルあるようです。 写真では分かりにくいですが、この駅に降り立つと駅の勾配具合がよく分かります。 大谷駅の駅看板が斜めに見えます。 京都方面の列車が到着しました。 下り坂なので、つんのめる様に停まります。 大谷駅のベンチは、勾配区間にあるホームなので、左右で足の高さが違います。 座る部分がほぼ水平です。 改札の外に出てみました。 駅前は昔の街道で、近くに逢坂の関があったところです。 坊主めくりでも出てくる蝉丸の蝉丸神社もあります。 大谷 → 上栄町 ◆ 後続の列車で次の目的地、上栄町に向かいます。 大谷-上栄町の区間が京阪京津線内で一番の急勾配の難所です。 先が見えないくらいの急カーブの連続、そして60パーミルを越える急勾配の区間になります。 曲がりきれないカーブはS字型に膨らんで大きくカーブします。 40パーミルの下り坂。 レールに霧が噴出されていますが、レールと車輪がこすれる音を軽減するためのものです。 ようやく山を下り、滋賀県浜大津の町が見えてきました。 上栄町(徒歩) → 浜大津 ◆ 上栄町駅で下車しました。 この駅も勾配の途中にある駅で、踏切をはさんで上りホームと下りホームが互い違いにあります。 大谷駅と同じく駅のスペースがかなり狭く、片側のホームには駅舎や自動券売機がありません。 駅前は急勾配。 道がホームの高さを追い越しています。 この駅から先は、終点の浜大津まで路面区間になります。 京都方面のホームの先は路面区間です。 駅を出てしばらくのところに、大きな巨木、犬塚の欅があります。 樹齢600年、室町時代の代物です。 路面区間を歩きます。 ようやく浜大津行きの800系が後ろからきました。 独特の「ブオォォ〜〜〜〜ン」という低いうなり声のような警笛を鳴らしながら、ゆっくりした速度で抜いていきました。 浜大津直前の90度カーブを通過する800系。 浜大津駅自体は専用軌道上にありますが、その直前までが路面区間になっています。 大きくカーブして入線する京津線と平行に走る京阪石山坂本線が、自動車用の信号機の黄色矢印で整理されています。 そのため、写真の位置からは、京津線の車両と石山坂本線の車両を見ることが出来ます。 石山坂本線で絶賛稼動中のけいおん!列車が定刻どおり出発しました。 このけいおん電車については、この次の旅日記で実際に乗車し車内を紹介します。 浜大津(徒歩) → 大津港 →(琵琶湖クルーズ)→ 大津港 ◆ けいおん!列車はさておき、この後は浜大津より琵琶湖クルーズを楽しみます。 浜大津駅のコンコースを通り越すとNHKの人に取材を受けてしまいました。 NHK@「けいおん電車を撮影しに来られたのですか?」 大きなカメラを抱えて浜大津駅のコンコースをうろうろしていたので、鉄道ファン丸出しに見えたのでしょう。 「これはヤバイ、間違ってもこんな姿がNHKなんぞで流れたら、死ねる!」 ということで、申し訳ないですが、 私@「けいおん電車?なにそれうまいの?琵琶湖クルーズにきたんですよ。」 と逃げさせてもらいました。 NHKをうまくやり過ごし、大津港に来ました。 16:45発の琵琶湖クルーズ船「ミシガン」に乗船し、琵琶湖に沈む夕日を楽しみたいと思います。 わずか1時間のクルーズですが、それなりに楽しめそうです。 チケット売り場に出向き、「秋の関西1dayパス」と「湖都古都・おおつ1dayきっぷ」を提示しミシガン乗船券と引き換えてもらいました。 うれしいのはこれらの券を提示すると、このミシガン乗船券の他にミシガン内で使えるポップコーンとワンドリンクの引換券ももらえます。 大津港に取り付けられている、幸せの鐘。 桟橋にはまだミシガンは入港していません。 大津京(西大津)あたりの高層マンションと、比叡の山々が綺麗に見えます。 天気がよく船上から見える景色がとても楽しみです。 やがてゆっくりした速度で、ミシガンが大津港内に入港してきました。 ミシガンが着岸しました。 後部外輪「パドル」のある大きな観光船です。 乗客の乗船が完了し、出港前の落ち着いた船内です。 ようやくバドルが回り始め、大津港を出港しました。 まだ日が高く、少し暑いです。 船は大津港を離れ沖に進みます。 船内を見学します。 クルーズ船ということで、船内には我々フリー切符の一般人が立ち入れそうもない部屋がいくつかあります。 船内中央にあるステージです。 1時間のクルーズですが、生演奏のステージが開催されます。 操舵室はガラス越しに見学することができ、本物の船長を見ることが出来ます。 手前には記念撮影用の舵とユニフォームがあります。 操舵室から見える景色はこんな感じです。 湖上の視界が大パノラマのように見えます。 少し日が落ちて、西陽がまぶしく感じる頃、大津プリンスホテル港に寄港します。 しばらく停留した後、またバドル全快で大津プリンスホテル港を後にしました。 夕陽の時刻になりました。 船内は夕陽のオレンジに染まり、とてもきれいになります。 私が船内で一番面白かった場所、それは「バドルウオッチ」。 船の動力である巨大な水車が、勢いよく回転しているのを、間近で見ることが出来ます。 ただし、霧状の水を被ります。 でもこの迫力はたまりません! バドルウォッチ部から見える、後部デッキ。 ここらで、このクルーズのコースで大津港から最も遠い湖上を進みます。 遠くに見えるのは琵琶湖の観測所、雄琴沖総合自動観測所です。 琵琶湖の水位や波高、風量、気温や水質などを調査している観測施設です。 琵琶湖の湖東と湖西を結ぶ橋、琵琶湖大橋が見えます。 2001年に閉園したびわ湖タワーにある108mの大観覧車「イーゴス108」です。 2011年現在、もう10年間も放置されたままです。 10年も放置され、びわ湖タワーの廃れぶりを扱ったサイトもありますので、興味ある方は検索してみてください。 船内1Fのだれもいない椅子に腰掛けて、比叡山に沈む夕陽をゆっくり見ながらクルーズを楽しみます。 いよいよ大津港に戻って来ました。 こんなクルーズまで付いてくる、関西1dayパス、2900円!値打ちありますね!! 大津港(徒歩) → 浜大津 → 皇子山 ◆ 浜大津より石山寺方面に向かうけいおん電車の撮影のため、浜大津駅歩道橋下でカメラを構えます。 といっても、三脚も何もない素人撮影なので、カメラの性能だけが頼りです。 とりあえず、来た列車を撮影してみました。 2011浜大津写生コンクールラッピング車が来ました。 次はよく分からないCMのようなラッピング車。 次は京津線にカーブするところで、800系2編成がタイミングよく並びました。 そして、定刻。 けいおん電車が来ましたが・・・完全に露光アンダーです。 すこし残念な撮影になりましたが、ここで京阪坂本石山線に乗車し皇子山駅に向かいます。 坂本方面ホームに来た列車は昭和レトロビールde電車。 どこまでラッピングが好きなのか、京阪。 ラッピングがドアにも及んでいるので、ガラスが格子のようになっています。 皇子山(徒歩) → 大津京 ◆ 皇子山駅に着きました。 この駅はJRの大津京駅との乗換駅です。 ミシガンで向こう岸に見えた高層マンションはこのあたりにあります。 駅もそこそこ立派で、大津や京都のベッドタウンといった町です。 JR大津京駅はまだ訪問したことのない駅なので、大津京駅により駅スタンプを押させてもらいました。 関西1dayパスは、この駅でも利用できるので難なく改札突破です。 大津京(徒歩) → 皇子山 → 松ノ馬場 ◆ 再び京阪の皇子山駅に戻り坂本方面に進みます。 途中、松ノ馬場駅で下車し、後から来るけいおん電車を待ちます。 待ってる間にいろいろなラッピング車が通過します。 機関車トーマス車。 大津まちなかイルミネーショントレイン。 側面に派手なLEDのイルミネーションが光り、すごく目立ちます。 たまに来る原色の600系。 面白いのはスカートが網状になっています。 網状のスカートは私が知っている京津線が路面だった頃、80系時代の昔からのスタイルです。 先ほど、浜大津で見送った2011浜大津写生コンクールラッピング車が石山寺を折り返し、松ノ馬場に着きました。 今度は坂本駅を折り返した、大津まちなかイルミネーショントレインが、石山寺方面ホームに到着です。 派手に光っています。 そしてこの後、けいおん電車が到着です。 時間も遅く、人も少ないので、内外をくまなく撮影します。 |